シンデレラの魔法は解けない







家の扉が開き、大好きな平さんが現れる。

今日も相変わらず素敵な服装だ。

そんな平さんの前ではあたしの服装なんて、とてもお洒落だなんて思えなくて。




「平さん、この服変ですよね」



真っ赤な顔でそう聞くあたしに、



「ううん、藍ちゃんは可愛いよ」



平さんはまたまた甘い言葉を吐く。

そういうのがいけないんだ。

そんな思わせぶりな態度を取るから、ますます平さんから離れられなくなってしまうんだ。


< 200 / 272 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop