シンデレラの魔法は解けない








平さんとこれまたお洒落なカフェでランチセットを食べた。

女性の店員が平さんを見て頰を染めていた。

平さんをかっこいいと思うのは、どうやらあたしだけではないらしい。

整った顔をしているのはもちろん、髪型や服装もお洒落だから。

そんな平さんは街でも人目を引いてしまうことはよくあるのだった。




店員の視線なんて気にせず、



「藍ちゃん。今日の髪型も可愛いね」



またまた甘いことを言ってくれる平さん。

これ以上惚れてはいけないと分かっているのに、胸が甘くきゅんと疼く。

さすがスタイリストなだけあって、服装や髪型には敏感な平さん。

時々こうやってあたしを褒めてくれて、その度にあたしは狂いそうになるのだ。


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