シンデレラの魔法は解けない
ワンピースを着て、平さんと手を繋いで歩く。
向かった先は、都内の高級ホテル。
今日はここで、平さんとディナーだ。
ホテルの扉をくぐると、吹き抜けの広いホールが飛び込んでくる。
輝くシャンデリアに照らされ、そのホールを抜け、重厚感あふれるエレベーターに乗り込む。
平さんは最上階を押し、エレベーターはぐんぐんと上へ上っていった。
目の前に東京の夜景が輝き、その美しさに見惚れてしまう。
美しい夜景を見ながらも、胸のときめきが止まらない。
ちらりと平さんを見上げると、いつもの優しい瞳であたしを見返してくれて、それだけで真っ赤になってしまう。
平さんと会ってそれなりに時間が過ぎたのに、いまだに慣れない。
平さんの全てにときめいてしまうんだ。