シンデレラの魔法は解けない
こんな調子で、あたしは土曜日を迎えることとなる。
前日は色々考えてしまって眠れなかった。
考えていたのは、武雄と麻友のことではない。
平さんのことだ。
明日で平さんと会えるのが終わりだとか、どんな服装をしてくるのだろうかとか。
もはやあたしの気持ちは武雄から離れていて、平さんに向いていることをはっきりと感じていた。
だけど、本気になってはいけないと言い聞かす。
明日は思いっきり平さんを堪能して、いい思い出を作ろうとさえ思った。