日だまり堂へようこそ
放課後。
雪斗はレトロな雰囲気のあるレンガ造りの建物の前に来ていた
扉の上には日だまり堂と看板が出ている。そして隣に1枚の貼り紙と看板がある。紙の方はは新しい紙でバイト募集という文字。
そして雪斗は看板の文字に目を奪われた。そこには
『何でも修理致します!靴も時計も思い出も!』
そう記されている。
「思い出…。」
雪斗は小さく呟く。
そんなものなおせるわけがない。多分店主のシャレみたいなものだろう。それでも雪斗は少しの間その文字を見ていた。
そのとき、日だまり堂の扉が開いた。
雪斗ははっとして扉の方を見た。
扉の前には落ち着いた雰囲気の若い女性が柔らかい笑顔を浮かべていた。女性が言った。
「いらっしゃいませ。お客様ですか?」
その声は柔らかく綺麗な声だ。
「あっあぁ。はい。」
雪斗がモゴモゴと返事をすると、彼女の笑みが深くなる。
「やっぱりそうですか。とりあえずお店にお入り下さい。ご用件はそこでお伺い致します。」
「あっはい。」
雪斗は彼女の勢いに押されるままお店の中へ入った。
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