積極的な彼女の取り扱い説明書をください!

こんな調子じゃ行き先不安

音楽室事件から三日後。

「おはよう!!晴れてるね!!」

「末塚さんおはよう。晴れだね」

俺は慣れていた。さすがにあの日から毎日言われれば慣れてくる。

最近は会話ができるようになった。

っていっても本の数秒だけど。

相変わらず振り回され 友人には見放され

これから先不安でしかないのだが、

まあ………やっていけない訳では無い。

取扱説明書は欲しいけど。

「なあ、伊月。」

「いや。」

「まだ、なにもいってないじゃん!」

「まひくんの事だから、ルミリリのパンケーキ食べに行こ♪とかでしょぉ?嫌。」

「なんで…」

「この時期、新作が出るんでしょ?この間ルンルンで呟いてたじゃん。それに俺は甘いものが苦手だしねぇ!美遊ちゃん誘えばぁ?」

「俺が彼女に苦労してること知ってるくせに」

伊月は俺の方をちらっと見て ニヤッと笑って
遠くにいた末塚さんのグループに聞こえるように

「真昼パンケーキたべたいのぉ?え?新作?でもおれは甘いの苦手だしなぁ~。誰か誘ってあげたらぁ?」

その瞬間。本当に瞬間だった。

末富さんがやっぱり肉食獣の目をして

「みゆも新作食べたいんです!!!!一緒に!!!ぜひ!!!」

と熱烈なアピールをしてきた。

ギラっギラな目をしながら。

怖い。怖い。そのまま俺も食われそう。

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