悪魔
いつも通り授業を受けて、いつもと変わらないメンツとあーでもないこーでもないってくだらない話をして笑って。
別に何不自由なく俺は幸せだ。ただ、つまんねーんだよ。毎日同じことの繰り返しで、機械みたいでほんとつまんねーんだよ。
なんてぼーっと煙草ふかしながら真っ青な空見上げながら考えてたら、花びらがフワリ俺のおでこの上に落ちてきた。
「桜やん。」
「佐倉の上に桜かぁ、ダジャレやん。おもんな!」
ゆうが咄嗟に茶化してくんのがほんとに鬱陶しいけど、これもいつも通り。なんも変わんねぇ。
「そーいやさ、今日のミーティングさっくん行く?」
ゆうが思い出したかのように話を振ってきた。俺らは車好きで、よく車好きがPAに集まって交流する「ミーティング」って呼ばれるやつに参加しては、自分らの顔広めてる。
交流して刺激受けて自分の車かっこよくしたいし、自分のいじった車皆に見てほしくて行くんやけど、正直なとこ俺はそれにも飽きてきてて。
「んー、俺はパスかなぁ。なんか代わり映えしないんだよなぁ、最近。ゆうは?」
「俺もさ、そー思ってたんだけど。今日のミーティング、なんかここらで一番でかいチームが主催らしくて、台数結構集まるらしいんだよね。ど?一緒に行こーや!」
ゆうがすげー楽しみって顔しながら言うから俺は断れなくて、頷いた。