悪魔
チャイムが鳴って1日の終わりを迎えた。

「佐倉じゃーな!」

「おう!また明日な」

この会話もいつも通り。はぁ、ほんとつまんねーな。ってちょっと嫌な感情を抱きながら俺は愛車の元へ向かう。

「さっくん!」

ゆうの声が聞こえて、足を止める。ゆうはとびっきりの笑顔を俺に向けながら

「今日の夜7時にいつものコンビニ集合な!」

ってそれだけ告げると、嬉しそうに足早に家に帰っていった。
あんな顔みたら、俺もちょっと楽しみになってくるやん。
んま、だるいけど。
なんて考えながらいつもと変わらない帰り道を走る。いつもと変わらず煙草をふかしながら約10分の道のりをいつもと変わら無いこと思いながら家に到着。
一人暮らしの俺はやることが割と沢山あって、家に入ったら洗濯物をかき集めてカゴに入れる。今日はミーティングならコインランドリーに行くのは明日にしようか。
とりあえずシャワーを浴びて、ササッと着替えて髪をセットする。

♪~♪~

どうせゆうだろうな…なんて音の鳴るほうを見ると液晶には案の定ゆうの名前。

「もしもし」

俺はセットをしながらスピーカーにして電話に出た。

「さっくん晩ご飯どーするー?」

「あー、食いいくかぁ。」

「よっしゃ!さっくんもぅ準備できるー?」

「おぅ、もう家出れる!」

「俺もやから先向かっとくわー!」

「了解!また後でな」

ゆうとの代わり映えしない会話を終えた時には丁度髪のセットも終わった。
行くかぁ。なんて思いながら少し重い腰を上げて俺は家を出た。
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