悩ましきは猛進女の撃甘プロポーズ
「スウィーツのお礼よ!」
何故、お前がそれを知っている?
「言っておきますけど、私たち……私たちって、私、遥香ちゃん、楓様、静香さんのことです。リアルでも友達ですが、Line友達でもありますから」
――それはどういうメンバーなのだろう? 不思議な組み合わせだ。
「――ということは情報が筒抜け、ということか?」
当然でしょう、という顔をする。
なるほど、こうやって情報を集めるのだな。
プライベート云々と煩い世の中だが、ネットの発展でプライベートもあったものじゃない!
「何を知っている?」
「お兄様が、スウィーツにデロデロっていうこと?」
どうして質問に疑問形で返す。
「デロデロではない。持ってくるから食べているだけだ」
「まぁ!」と百合子の眉間に皺が寄る。
「お兄様! いつゴミ男からツンデレにシフトチェンジされたの!」
全くもって意味不明だ。
「悪いが、お前と話している時間はない。仕事だ」
これ以上の会話は無駄だ。
背中の方で百合子がキャンキャン吼えているが、無視して部屋に閉じ籠る。
全く、何がデロデロだ。
そりゃあ、あのスウィーツたちは絶妙に美味だが、そんな甘々な顔で食べた覚えはない!