悩ましきは猛進女の撃甘プロポーズ
深く人生の推移を図るが……僕が何をしたというのだ? 何故、皆、僕を責める?
あの女が現れてから、どうも僕の平和な世界が崩れつつある。
僕自身は、以前と全然変わっていない、というのに……。
あの女のスウィーツは世辞抜きで美味……それだけではいけないのか?
皆、僕に何を期待し、求めているのだ!
これだからリアルな世界は嫌なんだ。
当てはまる公式もなければ、正確な答えもない。
それでもダレもカレもが、自分で考え答えを出せ、と言う。
そして、考える間もなく、また次の登場人物が現れ、僕に疑問を残す。
本当にウンザリする。
そして、今日もまた、元凶が現れた。
「恭吾さ~ん、本日はフルーツパーラー『金亀堂』で学んだ『生フルーツのチョココーティング』を持参いたしました。フルーツもチョコも金亀堂ご用達です」
ゴクリと生唾を飲み込む。それが不味いわけがない。
いかん! これではまるでパブロフの犬ではないか……。
ここは心を鬼にして……もう餌付けは止めてもらおう。
「――あの」と僕の言葉に被せるように、女性ゴマちゃんが言う。