似た者同士?の恋の行くえ
警察官は車に乗り去って行く、それを二人で見送る。

「ふぅ。」と辻本は息をはく。「まったくもう、ほら行くわよ。」と古瀬の右手首をつかみ歩き出す。

「はぁーい。ヒック。」とフラフラ引っ張られながら歩く。

マンションのエントランスを抜けエレベーターに乗り部屋の前に到着その間古瀬はぶつぶつ何か言いながら歩く。

(もう、お腹に何も入れない状態で呑むからお酒のまわりが早いわ。)

カチャと部屋のドアを開ける。

「リサコ オカエリ キョウハ ザンギョウ ダッタンダネ アシタ モ シゴト ダカラ ハヤク オヤスミ。」と低音のいい男性の声が流れる。

「今日は男性の声ですね、なんかムカつく。なんで残業ってわかるんですか?」と靴を脱ぐ。

「あー今日は帰る時間設定してあったから。」とまた古瀬の手首をつかんで歩く。
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