インタビューはくちづけの後で
「瑞希さん。社内ですよ。」
と50代に見える、ロマンスグレーが低い仕切りで廊下と仕切られた秘書室と思われる部屋から柔らかい声をかける。
「秘書室長の島谷です。社長の秘書も兼務しています。初めまして、小柳芽衣さん。」
「は、初めまして、小柳です。」と手を離さない副社長に握られた手をブンブン振って離そうとしてみるけど、余計強く握り込まれただけだった。
「芽衣、子どもじゃないんだから手をブンブン振るな。俺はまだ、入社前だよ、島谷さん。」
「社長がお待ちですよ。瑞希さんが帰るのを楽しみにしていらっしゃいました。」と先に立って歩き出す。
あ、あの、私も行くんですか??
副社長は普通の顔で私の手を握りなおして
俗にいう恋人つなぎっていう指を絡ませる繋ぎ方に変えている。
「手、離してください。」と言う私の声を無視して島谷さんと副社長の会話は続いている。
島谷さんは突き当たりの社長室のドアをノックする。
このまま社長室に入れません…
「副社長!手を離してください!!」とついに大声が出た。
「…嫌なのか?」不機嫌そうに私の瞳を覗くので、私が首を縦に何度も振ると
「仕方ないな。」と口角を上げて、手を離し、肩を抱き寄せ、社長室のドアをくぐった。
なんで?!
と50代に見える、ロマンスグレーが低い仕切りで廊下と仕切られた秘書室と思われる部屋から柔らかい声をかける。
「秘書室長の島谷です。社長の秘書も兼務しています。初めまして、小柳芽衣さん。」
「は、初めまして、小柳です。」と手を離さない副社長に握られた手をブンブン振って離そうとしてみるけど、余計強く握り込まれただけだった。
「芽衣、子どもじゃないんだから手をブンブン振るな。俺はまだ、入社前だよ、島谷さん。」
「社長がお待ちですよ。瑞希さんが帰るのを楽しみにしていらっしゃいました。」と先に立って歩き出す。
あ、あの、私も行くんですか??
副社長は普通の顔で私の手を握りなおして
俗にいう恋人つなぎっていう指を絡ませる繋ぎ方に変えている。
「手、離してください。」と言う私の声を無視して島谷さんと副社長の会話は続いている。
島谷さんは突き当たりの社長室のドアをノックする。
このまま社長室に入れません…
「副社長!手を離してください!!」とついに大声が出た。
「…嫌なのか?」不機嫌そうに私の瞳を覗くので、私が首を縦に何度も振ると
「仕方ないな。」と口角を上げて、手を離し、肩を抱き寄せ、社長室のドアをくぐった。
なんで?!