あなたは誰にバツを与えたいですか?
 平均寿命は八十年ちょっと。だったらあたしはあと四十年も生きられることになる。
 六十まで生きられれば満足だ。
 だが、あたしは三番目の選択肢に触れた。

 理由はいろいろあった。だが、これで後悔しない自信はあった。





 目を覚ますと、自分の部屋にいた。慌てて携帯を確認した。

 日付が変わり、時刻は七時半を過ぎていた。
 もう学校に行かないと間に合わない。

 あたしは慌てて学校に行く準備を整えた。

 食事を終え、家を出るとあたしはふっと我に返った。

 あのサイトが本当なら、浩介も綾香ももうこの世にいないことになる。

 携帯に電話をしようと思ったが、学校に着けばわかると言い聞かせた。


 だが、あたしの淡い期待は昇降口のところで消え失せた。
 そこには綾香が立っていたのだ。

 彼女はあたしを見て、目を見張ると慌てて校舎の中に姿を消した。

 昨日、電話がかけたのをきまずいとでも感じたのだろうか。
 当然といえば当然だろう。
 あんなサイトに頼らずに浩介と別れよう。
 そうきめたとき、背後から肩を叩かれた。

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