あなたは誰にバツを与えたいですか?
 あたしは二人がしたことを思い出しながら、ボタンを押した。

 本物なら、ここで変化が訪れるはず。

 復讐方法を示唆するページが……。

 そのとき、表示がさっと変わり、あたしの心臓がどくりと鳴った。

「この二人にどんなバツを与えたいですか?」という文字とともに二人の顔写真とともに文章が表示された。

 あたしは感嘆のため息を漏らした。
 やはり永和の言っていたことは本当だったのだろうか。

 だが、のんびりはしていられない。なぜなら、スマホの右端にカウントダウンが表示されているからだ。300秒から299秒というように、カウントダウンが始まっていった。要は残り5分。この時間が過ぎれば、このサイトを二度と閲覧できなくなるという。

急いで続きのページに目を走らせた。



二人が全治一ヶ月の怪我をする。

必要寿命 六ヶ月。



二人を別れさせる。

必要寿命 一年。



二人を殺す。

必要寿命 あなたの寿命全て。


全てに目を通したとき、あたしの心臓が再び大きくはねた。


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