あなたは誰にバツを与えたいですか?
永和は長い髪に触れると、短く息を吐いた。踵を返し、歩き出そうとした彼女の足元に白いワンピースに身を包んだ少女が現れた。
「どこに行っていたの?」
「散歩。あの子の通っていた学校に」
永和はそうと小さく声を漏らした。
「元彼氏より一か月も前に死んだことにしたのね」
「まあね。それが彼女の望みだったもの」
「優しいのか、優しくないのか。こんなことやめてそのまま無差別にきめられた数の命を狩れば終わるのに。別にそれでもいいと言われたんでしょう」
「そうだけどね。どうせなら、人間の反応を見てみたかったの。ただの遊びよ。飽きたらそのまま魂を狩ることにするわ。量が量だもの」
そのとき、永和の携帯が鳴った。誰かがあのサイトにアクセスしたという知らせだ。もっともあのサイトには誰でもアクセスできるわけではないし、誰の寿命でも狩れるわけでもない。回収可能対象になっている魂のみが関わっている事案だ。前回であれば、香織、綾香、浩介の三人だ。
「どこに行っていたの?」
「散歩。あの子の通っていた学校に」
永和はそうと小さく声を漏らした。
「元彼氏より一か月も前に死んだことにしたのね」
「まあね。それが彼女の望みだったもの」
「優しいのか、優しくないのか。こんなことやめてそのまま無差別にきめられた数の命を狩れば終わるのに。別にそれでもいいと言われたんでしょう」
「そうだけどね。どうせなら、人間の反応を見てみたかったの。ただの遊びよ。飽きたらそのまま魂を狩ることにするわ。量が量だもの」
そのとき、永和の携帯が鳴った。誰かがあのサイトにアクセスしたという知らせだ。もっともあのサイトには誰でもアクセスできるわけではないし、誰の寿命でも狩れるわけでもない。回収可能対象になっている魂のみが関わっている事案だ。前回であれば、香織、綾香、浩介の三人だ。