最後の恋のお相手は
「オレは、社員には手を出したらあかんと思っている。それやのに、郁美は」
私を抱きしめながら、優しく頭を撫でた。温かい胸の鼓動を耳にすると、安心して泣きそうになった。
しばらくして、そっと身体を離された。
「郁美が欲しい」
日向社長の目は、切なさで揺れているように見えた。そんな目をみつめたまま、黙ってうなずいた。
「日向社長って呼ぶな」
命令口調で言われると、ほんの少し、興奮を覚えた。
「はい。雄洋さん」
指を絡めて手を繋ぐと、雄洋さんに連れられ、ベッドルームに入った。ホテルのベッドのように広く、柔らかなシーツの上に押し倒されると、みつめあった。
息が止まりそうなくらい、胸の鼓動が早くて、雄洋さんにも聞こえてしまいそう。
思わず『好き』とつぶやきたくなる。でも、私の思いを雄洋さんは受け止めてはくれない。自分の立場上、私を好きになってはいけないようだから。
愛しい思いを視線で送ると、唇を重ねた。最初は、優しく、ゆっくりと。繰り返し重ねた唇は、ほんのりと熱を持ち、やがて情熱的なキスに変わっていった。
身体も熱く、火照っていく。細く、それでいて男らしい指に翻弄されると、自分が自分でなくなってしまいそう……。
私を抱きしめながら、優しく頭を撫でた。温かい胸の鼓動を耳にすると、安心して泣きそうになった。
しばらくして、そっと身体を離された。
「郁美が欲しい」
日向社長の目は、切なさで揺れているように見えた。そんな目をみつめたまま、黙ってうなずいた。
「日向社長って呼ぶな」
命令口調で言われると、ほんの少し、興奮を覚えた。
「はい。雄洋さん」
指を絡めて手を繋ぐと、雄洋さんに連れられ、ベッドルームに入った。ホテルのベッドのように広く、柔らかなシーツの上に押し倒されると、みつめあった。
息が止まりそうなくらい、胸の鼓動が早くて、雄洋さんにも聞こえてしまいそう。
思わず『好き』とつぶやきたくなる。でも、私の思いを雄洋さんは受け止めてはくれない。自分の立場上、私を好きになってはいけないようだから。
愛しい思いを視線で送ると、唇を重ねた。最初は、優しく、ゆっくりと。繰り返し重ねた唇は、ほんのりと熱を持ち、やがて情熱的なキスに変わっていった。
身体も熱く、火照っていく。細く、それでいて男らしい指に翻弄されると、自分が自分でなくなってしまいそう……。