最後の恋のお相手は
「ほな、オレのこと、嫌いではない?」
日向社長の愛車に乗り込むと、また新たに質問された。
「私なんかにこんなに良くしていただいて、嫌いにはならないですよ」
「ほな、好きってことでええかな?」
愛車には乗り込んだものの、日向社長はなかなかエンジンをかけなかった。
これは? 答えなければ、車を出さないってこと?
「ごめん。なんか無理矢理『好き』って言わそうとしてるな」
苦笑いをする日向社長につられて笑うと、やっと車が走り出した。その後は、お互い無言のまま、日向社長の自宅に到着した。
日向社長の背中に着いて行く。何を考えているんやろう。そう思いながら日向社長の背中をみつめた。
重そうなドアを開けると、高級感溢れる空間が広がる。カーテンを開けると、街の景色が綺麗に見える、最上階の部屋。いつ来ても素敵な部屋だ。
あの日のように日向社長がコーヒーをいれてくれた。日向社長のように甘く、優しい香りで部屋中が包まれた。
「ありがとうございます」
もちろん今日も、スティックシュガーとミルクは欠かさずに添えてくれていた。コーヒーカップに視線を落とし、スティックシュガーとミルクを入れて、クルクルとかき混ぜた。
日向社長が歩み寄ってくれている。今度は私が、気持ちを伝える番だ。
日向社長の愛車に乗り込むと、また新たに質問された。
「私なんかにこんなに良くしていただいて、嫌いにはならないですよ」
「ほな、好きってことでええかな?」
愛車には乗り込んだものの、日向社長はなかなかエンジンをかけなかった。
これは? 答えなければ、車を出さないってこと?
「ごめん。なんか無理矢理『好き』って言わそうとしてるな」
苦笑いをする日向社長につられて笑うと、やっと車が走り出した。その後は、お互い無言のまま、日向社長の自宅に到着した。
日向社長の背中に着いて行く。何を考えているんやろう。そう思いながら日向社長の背中をみつめた。
重そうなドアを開けると、高級感溢れる空間が広がる。カーテンを開けると、街の景色が綺麗に見える、最上階の部屋。いつ来ても素敵な部屋だ。
あの日のように日向社長がコーヒーをいれてくれた。日向社長のように甘く、優しい香りで部屋中が包まれた。
「ありがとうございます」
もちろん今日も、スティックシュガーとミルクは欠かさずに添えてくれていた。コーヒーカップに視線を落とし、スティックシュガーとミルクを入れて、クルクルとかき混ぜた。
日向社長が歩み寄ってくれている。今度は私が、気持ちを伝える番だ。