最後の恋のお相手は
雄洋さんの愛を全身で受け止めると、頭の中が真っ白になり、まるで雲の上にいるかのようにふわふわと、心地良くなった。

私の隣で、そっと頭を撫でてくれると、この上ない幸せを感じた。

年の差はあるけれど、年の差を感じさせない。それでいて、すごく大人の雄洋さんを、好きになって良かった。

「それにしても……ドレスコードでリクルートスーツを着てくるとは……」

ポツリとつぶやかれ、恥ずかしさのあまり、耳まで真っ赤になった。

「新しい服を買いに行こう? 郁美に似合う、かわいいやつを、な?」

優しくささやかれ、頬にキスをすると、雄洋さんが起き上がった。

「雄洋さん、待って……」

私より二十も年上なのに、体力があって、元気な雄洋さん。私、体力の無さを気力でカバーしているのに……。

「どないしたん?」

「さっきのアレで……身体が」

どっちが年上なんだか。今は、もう少しシーツにくるまっていたい気分だ。

そんな私を見て、雄洋さんが鼻で笑うと、耳に唇を寄せた。

「オレはもう一回、いけるで?」

おどろく私の唇を奪うと、首すじにキスを残した。ホテルのベッドのように広く、柔らかなシーツの上で、幸せな時間が続いた。

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