最後の恋のお相手は
③
翌日、ランチタイム。
「ランチ、お待たせしました」
春日園、社員食堂のランチタイムは今日も大忙し。他にもメニューはあるけれど、ほとんどの人がランチを注文する。
国富さんとふたり、厨房内はてんてこ舞いだ。
十三時過ぎ。客が落ち着いたところで、私たちもさっと食事をする。
「すみませーん、ランチふたつ、お願いします」
その声に慌てて受付に顔を出した。声の主は、女優さんかと思うくらいの綺麗な女性。ドキドキしながら食券を二枚、受け取った。
「どうも」
綺麗な女性の後ろから、日向さんがひょっこりと顔を出した。
「あっ! あ、ど、どうも。こんにちは」
突然のことに、完全に動揺した私は、挨拶をするのが精いっぱい……。
日向さん、こんなに綺麗な彼女がいるんや……。顔を見ただけで、完敗。勝てるわけがない。
ランチの準備をしていると、ショックが波のように寄せては返した。
「ランチふたつ、お待たせしました」
それでもなんとか笑顔を作った。日向さんと目が合うと、何も知らない彼は、白い歯を見せて笑った。
胸の奥でズキンと音がした。
「ランチ、お待たせしました」
春日園、社員食堂のランチタイムは今日も大忙し。他にもメニューはあるけれど、ほとんどの人がランチを注文する。
国富さんとふたり、厨房内はてんてこ舞いだ。
十三時過ぎ。客が落ち着いたところで、私たちもさっと食事をする。
「すみませーん、ランチふたつ、お願いします」
その声に慌てて受付に顔を出した。声の主は、女優さんかと思うくらいの綺麗な女性。ドキドキしながら食券を二枚、受け取った。
「どうも」
綺麗な女性の後ろから、日向さんがひょっこりと顔を出した。
「あっ! あ、ど、どうも。こんにちは」
突然のことに、完全に動揺した私は、挨拶をするのが精いっぱい……。
日向さん、こんなに綺麗な彼女がいるんや……。顔を見ただけで、完敗。勝てるわけがない。
ランチの準備をしていると、ショックが波のように寄せては返した。
「ランチふたつ、お待たせしました」
それでもなんとか笑顔を作った。日向さんと目が合うと、何も知らない彼は、白い歯を見せて笑った。
胸の奥でズキンと音がした。