わたし、結婚するんですか?
 まあ、最近のインスタント、美味しいですが、と思っていると、笑いながら、おじいさんが水を持ってやってきた。

「困った人だよねー。

 あんた、疲れないかい?
 この人の彼女やってて」
と問われ、

 いえあの、彼女じゃな……と言いかけたが、その口を塞ぐようにこちらを見た遥久に気づく。

 思わず黙ると、おじいさんは言ってきた。

「あんたのところに行った帰りにも寄ってくれるんだよ。

 それで、此処から、あんたのマンション見てるんだ。

 ほら、こういう人って、ああ言うんだろ?

 なんだっけ、ほら」

 ……献身的な彼氏? と洸が思ったとき、おじいさんは笑顔で言ってきた。

「ストーカー」

「出るぞ、洸」
と遥久は立ち上がる。

「本当に気が短いですね、課長……」
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