わたし、結婚するんですか?
 洸がクッキーを取りに行くのに、背を向けた隙に、拾っておいた。

 ズタズタになったそれをめくりながら、遥久は、ふん、と鼻を鳴らす。

「浜崎、殺す、と思っていたが、もしかして、救われたか……?」

 エレベーターの壁に背を預け、スケジュール帳のそのページを見つめた。

 見覚えのある数字がそこには羅列してあった。







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