わたし、結婚するんですか?
 





「なんなのよ、あんたたちはっ。
 どんな連携プレーよっ」
と倉庫で、手を離された浜崎が叫ぶ。

 ひとつしかない出入り口のドアには遥久が立ち塞がっており、手を離しても彼女は逃げられる状態にはなかった。

「まだ捕まえておいた方が良かったんじゃないか?」

 ガタイのいい浜崎が突撃してきて、突破するのを心配し、遥久が言ってくる。

「いえ、だって」
と洸は赤くなって俯く。

「課長がずっと、浜崎の腕つかんでるのがちょっと……」

「洸……」

「あんたたち、なに人を監禁しておいて、恥じらったり、盛り上がったりしてんのよっ!

 っていうか、洸っ。
 なんで、悠木課長に色目使ってんの!?

 あんた、社長の愛人なんでしょうっ?」

 ……ん?

 なんだって?

「私、見たんだからっ。
 人気のないところで、社長があんたの頭をなでなでしてるのっ」
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