わたし、結婚するんですか?
「あのー、浜崎。
 もしかして、おにーちゃんが好きとか?」

 思わず、そう訊いて、顔を上げた浜崎に、
「……おにーちゃん?」
と訊き返される。

「社長と私は従兄妹なの。
 子どもの頃から、妹みたいに可愛がってくれてるんだけど。

 それだけだよ。

 私はその……」
と少し赤くなり、遥久を見た。

「……課長と結婚するから」
と小さな声で言うと、遥久が何故か感激したように、抱き締めてきた。

「浜崎。
 もうわかったから、出て行け」

「いや……だから、貴方がたが私を監禁したんですよね……」
と浜崎が力なく言っていた。





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