俺様社長の重大な秘密
熱烈な愛の告白に幸は身体中の血が沸き上がるほど赤くなる。

そんな幸を愛しく思い、楓は幸の頭を優しく撫でた。

幸はもうされるがまま。

そこへ、内線が入るなり、楓は現実に引き戻され力なくそれに出た。

「…あー、そうか、もう、そんな時間か。直ぐ行く。丸岡」
「…はい」

「…これから会議だから、電話番頼んだぞ」
「…へ?あ、はい。かしこまりました」

クスッと笑い楓は幸の頭をポンとすると、書類を持ち、社長室を出ていった。

一人きりになり、幸はふぅと、息を吐いた。

心臓に悪い。

なんて思いながら、幸は気を取り直し、デスクに戻り、仕事を再開した。

…。

会議が終った楓と西園は次の話をしながら、社長室に。

「「…」」

楓と西園は、社長室にいるはずの幸がいないことを不思議に思う。

…化粧室?

…給湯室?

まぁ、そのうち帰ってくるだろうと、深く考えないで、二人はそれぞれの仕事に戻った。
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