俺様社長の重大な秘密
「…榊課長。社長も帰ってきてくださったので、お帰りください…ね?」
懇願するような幸の顔に、伊織は何も言えなくなって、幸から視線をそらした。
「…私の仕事は終わったようなので、失礼します」
そう言うと、伊織は社長室を出ていく。
納得いかない楓は、それを追いかけようとする。が。
幸が必死にそれを止めた。
楓はため息をつき、心を落ち着かせる。
「…西園、席をはずしてくれるか?」
「…はい、何かあれば秘書室に連絡ください」
そう返すと、西園は、社長室を出ていった。
楓は幸をソファーに座らせて、自分も横に座った。
「…幸、何があったのか、どうしても話せない?」
「…何もなかったです」
「…何もなくて、泣くなんてことあるわけ「…なかったんです!お願いします。これ以上何も聞かないでください」
そう言ってぎゅっと握りしめた幸の手は、少し震えていて、楓は幸を抱きしめた。
「…独りにして悪かった。俺の落ち度だ。もう幸を独りにしないから」
抱き締められて、楓の温かさを感じ、幸の震えや恐怖はみるみるうちに無くなっていった。
「…幸、少しは落ち着いたか?」
「…はい、ご心配おかけしました。もう、大丈夫です」
幸の顔に笑顔が戻り、楓は胸を撫で下ろした。
懇願するような幸の顔に、伊織は何も言えなくなって、幸から視線をそらした。
「…私の仕事は終わったようなので、失礼します」
そう言うと、伊織は社長室を出ていく。
納得いかない楓は、それを追いかけようとする。が。
幸が必死にそれを止めた。
楓はため息をつき、心を落ち着かせる。
「…西園、席をはずしてくれるか?」
「…はい、何かあれば秘書室に連絡ください」
そう返すと、西園は、社長室を出ていった。
楓は幸をソファーに座らせて、自分も横に座った。
「…幸、何があったのか、どうしても話せない?」
「…何もなかったです」
「…何もなくて、泣くなんてことあるわけ「…なかったんです!お願いします。これ以上何も聞かないでください」
そう言ってぎゅっと握りしめた幸の手は、少し震えていて、楓は幸を抱きしめた。
「…独りにして悪かった。俺の落ち度だ。もう幸を独りにしないから」
抱き締められて、楓の温かさを感じ、幸の震えや恐怖はみるみるうちに無くなっていった。
「…幸、少しは落ち着いたか?」
「…はい、ご心配おかけしました。もう、大丈夫です」
幸の顔に笑顔が戻り、楓は胸を撫で下ろした。