俺様社長の重大な秘密
4.ぽっちゃり彼女が好きなのは
…あー、好きになる前にここから離れなければ。
幸は、早朝から、楓の腕枕のなかで、そんなことを考えていた。
…楓の傍は、居心地が良い。
楓は、幸を心底溺愛し、大切な宝物のように扱ってくれる。
今、こうしている間も、楓は寝たまま、幸の頭を優しく撫でている。
かといって、幸を抱くなんてことはない。
こんなに傍にいるのに、手を出さないのは、ただ単に、幸に女としての魅力がないからではないかと言われれば、それまでなのだが。
「…西園さんおはようございます。…来客中ですか?」
「…おはようございます。丸岡さん…えぇ、西園寺財閥のご令嬢が…」
西園寺財閥のご令嬢?
何て大きな財閥のご令嬢…
「…凄い方とお知り合いなんですね」
「…ずっと、西園寺様に求婚されてるんですよ、社長…ぁ」
マズイコトヲクチバシッタ。
西園は咄嗟に口をつぐんだ。
西園寺からの求婚は一方的だし、何より、楓は、幸一筋なのだから。
「…邪魔者ですね…私」
「…え、いや、それは違うって、丸岡さん」
「…珈琲準備してきますね」
作り笑いを浮かべた幸は、足早に給湯室に向かった。
幸は、早朝から、楓の腕枕のなかで、そんなことを考えていた。
…楓の傍は、居心地が良い。
楓は、幸を心底溺愛し、大切な宝物のように扱ってくれる。
今、こうしている間も、楓は寝たまま、幸の頭を優しく撫でている。
かといって、幸を抱くなんてことはない。
こんなに傍にいるのに、手を出さないのは、ただ単に、幸に女としての魅力がないからではないかと言われれば、それまでなのだが。
「…西園さんおはようございます。…来客中ですか?」
「…おはようございます。丸岡さん…えぇ、西園寺財閥のご令嬢が…」
西園寺財閥のご令嬢?
何て大きな財閥のご令嬢…
「…凄い方とお知り合いなんですね」
「…ずっと、西園寺様に求婚されてるんですよ、社長…ぁ」
マズイコトヲクチバシッタ。
西園は咄嗟に口をつぐんだ。
西園寺からの求婚は一方的だし、何より、楓は、幸一筋なのだから。
「…邪魔者ですね…私」
「…え、いや、それは違うって、丸岡さん」
「…珈琲準備してきますね」
作り笑いを浮かべた幸は、足早に給湯室に向かった。