臆病者で何が悪い!
でも――。
私は、それだけじゃない、女でもあるんだって、心の奥底からもう一人の自分が這い出て来ようとする。
誰か、違う私も受け入れてって。
でも、そんな願望は心の中だけのものにしておく。
本当の私の全部を受け止めてくれて、「どんなおまえでもいいんだよ」って甘やかせて女の子扱いしてくれる人。
それは、妄想と架空の世界の中で見つければいい。
それなら、傷付かなくてすむ。
裏切られたり、傷付けられたりしなくていいから。
だから、ベッドの中でそっと涙をこぼす。
明日から、また笑えるように――。