溺愛されて困ってます。


本当は嫌いじゃないけど、ついそう言ってしまった。



「梨衣…ごめんな…」


パパは悲しそうに言って、いつものママとのちゅーもせずに出ていった。




「うわぁぁん!」


せっかくの誕生日なのに!


「梨衣ちゃん、パパね、今お仕事頑張ってるの。
梨衣ちゃんが嫌いだから、遊園地行かないんじゃなくて、梨衣ちゃんと遊びに行くためにお仕事頑張ってるんだよ?

このお仕事が出来なくなったら、梨衣ちゃんと遊びに行けなくなっちゃうの。

だから、パパを許してあげて?」



わかってるもん!


パパがお仕事するのは、ママと私の為だって知ってる。



「だ、けど…ふぇ…」



やっぱり、今日は行きたかった。



「梨衣ちゃん。今日誕生日だもんね?

お誕生日おめでとう。

パパも、梨衣ちゃんと遊びに行くの楽しみにしていたんだよ?
だからね、今日はママといいことしよっか?」



「ふぇ?いい、こと?」



「うん!いいこと!

梨衣ちゃん、着替えておいで。」



なんだろう?


パパとは遊べないけど、ママと遊べるなら許してあげる!



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