溺愛されて困ってます。
「…俺がこの前言ったこと覚えてるか…?」
この前言ったこと…?
なんだろう…
「えっと…」
「…彼氏からは連絡あったのか?」
えっ…あっ…
「ないですよ。」
「そうか…
お前の中では、俺は脈なしか?」
社長にそう聞かれて思い出した。
思い出したからか、急に恥ずかしくなって、顔が熱くなった。
「あ、あの…」
「まあ、今はまだいい…
これから、覚悟しとけよ…!」
そう言った社長の手を、振り切るように、私は、また、逃げるように家に帰った。