溺愛されて困ってます。


「お前、俺が告ったこと、本気にしてなかったのか?」


部屋から出る時、私の横を通り過ぎた社長が私の耳元でこそっとそう言った。



「んなっ…!!」


真っ赤な顔の私を見て、社長は満足そうな顔をした。



「早く行くぞ…!」


その声はいつもより、少しだけ嬉しそうな声だった。


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