溺愛されて困ってます。



「どうかな…?」



「いいですね!」


「部屋によって、特典を付けたりするのはどうですか?



…例えば…、星の部屋なら展望台を使えるとか、雲の部屋ならサウナ使い放題とか…」


このホテルを立てる近くに展望台があったのだ。



「それ、いいね。」



今日だけで、だいぶ決まった。



プルル…


「もしもし?」


みんなで意見を出しながら作っていると、社長から電話がかかってきた。


(あ、俺だけど…)


「どうしました?」


(そのデザインどのくらいまでできた?)


「大体は出来ましたよ。
あとは、細かいところを決めて、書くだけです。」


(悪いんだけど、それ、今日中にできる?
明日それを見て会議することになって。)



「きょ、今日中ですか…
わかりました。」


(何時になってもいいから、出来たら俺の家まで持ってきて。)



「え?はっ?社長の家ですか?」


(そう言ったけど?)


電話の向こうで社長がにやっとしたのがわかった。


「家どこか忘れました。」


(はぁ…じゃあ終わったら電話しろ。迎えにいく。)


そう言って、電話が切れた。

ほんと、強引…



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