溺愛されて困ってます。



そのあと、すぐ社長が戻ってきた。


私は、赤い顔を隠すように、ぷいっとそっぽを向いた。



「きゃあ!」


首筋にヒヤッとしたものが当たった。


思わず、振り返ったら、社長と目があった。



「お前、さっきより顔赤いけど、どうしたんだ?」


お前のせいだ!とは言えず…

「なんでもないです…」


「そうか…熱は無いよな…?」



社長が今度は、そう言って、おでことおでこをコツンと合わせた。


私の顔は、ボンッと赤くなって、ふにゃふにゃと力が抜けた。


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