《これ以上先は、まだ秘密。》
だけど......



「今日、沙里の父の亡くなった日。」


──ドクンッ。


「まだ....覚えてたのか。」

「あたりまえだろ、ずっと待ってたんだからこの日を。」

そう言って遥斗は私に一歩近づいてくる。
私が一歩後ろへ行くと、どんどん迫ってくる。


「な...なんだよっ。く、来るな!!」

遥斗は何も言わずに近づいてくる。
そっと沙里の頬に手を伸ばす。

──ドキンッ。

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