キミが可愛いわけがない
「芽郁がごめんとかなんかきも〜い。明日、雹降るよ絶対」
いつものテンションにすぐ戻るユズ。
そう言うところが楽で、やっぱりそう言うところが男で。
心地いいんだと思う。
「ユズの頭目掛けて雷落ちるのは確実だな」
「は?芽郁の顔面にうんこ投げるし」
「きったねぇ〜」
『それでも女かよ』
つい出てしまいそうになったその言葉を飲み込む。
ユズのどこが女なんだって言っておきながら、矛盾したセリフすぎる。
「あぁー!芽郁が女ならいいのに」
「……」
これはユズの口癖だ。
「なんだかんだ、芽郁といるのが1番らくなんだよね〜顔面にうんこ投げてやるとか言えるの芽郁くらいだよ」
「は?2度と言うんじゃねー」
ったく、なんだと思ってんだよ、俺のこと。