キミが可愛いわけがない


「でも、隣のクラスの楠木とは時々しゃべっるよな」


有馬の前の席に座る男子が後ろを向いてそう言った。


よっけいなことを…。


「え、そうなの?付き合ってんの?」


うるせー!
なんですぐそ言うことにしたがるかな…!


「別に。中学が一緒だっただけ」


「ふーん」



「悪いけど、私今月は勉強頑張りたいんだわ、だから、あんまり話かけて来ないでね」


テキトーな理由を述べて近づけさせないようにする。


「えー寂しい〜!」


はぁ?
フザケンナまじで。



さすがチャラ男。
女子っ気ない私にもこんな積極的に話しかけるなんぞ、もはや病気の域では?



「俺、前から河西さんと友達になりたいって思ってたんだよね〜可愛いし」


はぁぁぁ?!


チャラい。
チャラすぎる。



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