キミが可愛いわけがない
「ちょっと柚希〜あんたまた芽郁くんと喋ってたでしょー?」
「いいよね〜あんなイケメンが幼なじみとかさ〜」
席が近くて2年になって仲良くなったかよとりんながニヤニヤしながらそういう。
「イケメンかー?」
昔から見てる私から見ると、図体だけでかくなったチンパンジーだよ。ありゃ。
「頭脳明晰、運動神経バツグン!それであのルックス!最高じゃん!」
「悪いけど、私の方がモテますから〜」
「あぁ、あんたに言った私たちがバカだったよ」
そうだ。
私に芽郁がかっこいいなんて話しをされたって全然わからない。
昔はすぐに泣いたし、体力なかったし、超人見知りだったし。
超人見知りなのは今もかわらないけど…。
「でもすごいよね〜幼なじみ同士モテるとか」
かよが関心したようにそういう。
そう。
芽郁はその雰囲気イケメンのせいで何かとモテるわけなのだが、私だって負けていない。
この学校ではモテるって、結構有名だ。
まぁ、主に女子にモテるのだけど。
色々複雑だけど、昔から男の子の遊びの方が好きだし、髪も短い方が好きだから自然とこんな風になっちゃってしまったのはしょうがない。