キミが可愛いわけがない


「あ…」


いつもの髪型とは違って、体育の時はぱっつん前髪と後れ毛を残してポニーテールにしてる女の子。



「あ、若松さん」


そこには、この間ハンバーガー屋さんで助けた彼女が立っていた。


そういえば…彼女とはクラスが隣だから体育の授業は合同なんだよね。


体育は唯一私が大好きな授業でいつも真剣に試合をやっちゃうから、別のクラスの女の子の顔とかちゃんと見てなかったな…。


女友達欲しいとか言っておきながら、行動伴ってないかよ、私。



「この間はありがとうございました。なかなかお礼言う機会がなくて…」


「え、お礼なんて全然!よかったよなんにもされなくて」


「…本当に、ありがとうございました」


若松さんはそう言って頭を下げた。


いや、全然いい子じゃないかー!
ちゃんとお礼も言えるし可愛いし!
かよたち絶対嫉妬でしょ!



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