キミが可愛いわけがない
「そりゃ、今までは遊びで女の子たちと付き合ってたけど…もし今までと同じなら今ここで、柚希に手出してる」
っ?!
「どけ!この変態エロチャラ男!!」
私はそう叫んで、有馬から勢いよく離れる。
「ちょ、なにその悪口オンパレード」
有馬は「傷つくよ〜」なんていいながら笑った。
その笑顔が、なんだかいつもよりも切なくて、言い返そうと思ったけど飲み込んでしまった。
「…柚希、覚えてないの?」
「なにがよ!」
私は、手を構えて有馬から己を守るポーズをしながら聞く。
「…まだ2年なったばっかの時。俺、一回柚希に裸見られてんだけど」
っ!!!
「はぁぁぁ?!なにわけのわかんない嘘ついてんの!見てないし!」
「…そんな顔赤くすんなよ、こっちが変に照れるし」
「赤くねー!」
そう言って有馬からまたさらに距離をとる。
「あの時も柚希、そんな顔してたな」
なんか嬉しそうに笑う有馬に少しイラっとする。
なんなよー!こいつー!