キミが可愛いわけがない
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「ユズちゃんって…呼んでもいいかな?」
そしてやってきた勉強会当日。
開催場所はもちろん芽郁の部屋。
私の正面に座る若松さんは一口飲んだオレンジジュースを置いて、口を開いた。
「あ、うん!じゃあ、えっと私も、若松さんのこと…咲菜って呼ぶ!いい?」
「うんっ!嬉しいっ」
あぁ、可愛いなぁ。
目の前の彼女は、頬をピンク色に染めて控えめに笑ったけど、その顔に一応女子である私までキュンとしてしまった。
咲菜の表情がかよたちの言う演技ならすごすぎる。
顔の色を自由自在に操れるってやばくない?
若松さんは私に親しく名前で呼ばれたことを素直に喜んでくれていると思ったけど。
こうやってすぐ信じちゃうところ、単純なのかな…。