キミが可愛いわけがない


「女の子なんて、すぐに裏切るよ?どんなにこっちがその人のためを思って行動したって、いつか、そんなこと頼んだ覚えはないって突き放される」


「……」


「私はもう、そう言うのめんどくさくて」


オレンジジュースをまた一口飲んだ咲菜は、髪を耳にかけて再び話し出す。


「だからね、気になるの。ユズちゃんはどうしてそこまで女友達にこだわるんだろうって」


多分、私と咲菜は同じ理由で女の子たちからそれぞれ嫌われたことがある。


だけど、その結果どう行動したかはお互い別だ。



私は怖くて自分を隠して嘘をついて生きてる。


咲菜は自分を貫いて堂々と生きている。


咲菜は強い。



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