私のご主人様Ⅳ
「青海!?」
「…」
その背に銃弾を受けたのにも関わらず、青海さんは動かない。
そこでようやく我にかえったものの、気づいた時には突き飛ばされていて。
逃げる間もなく口と鼻を覆う布に気付いたのも遅すぎた。
「………!!」
「…」
季龍さん…呼んでる。行かな、きゃ。
にげ、なきゃ…。
思いとは裏腹に意識は遠退いていく。
季龍さんの手が伸ばされたのが分かったのを最後に、抗えない睡魔に落ちた。