私のご主人様Ⅳ
親子の時間
翌日。
源之助さんがくつろいでいるお部屋をこっそり覗く覗き魔が、2人仲良く並んでいます。
「こ、ことねぇ本当にこれでいいのかな」
「コクコク」
緊張感を全面に出す梨々香ちゃんは、両手で持っている皿までカタカタと揺らす。
笑顔で頷いても、納得した様子はない。
それでも背中を押すと、梨々香ちゃんは恐る恐る部屋の中に入っていく。
「お、お父さん」
「ん?どうした梨々香」
「ことねぇと作ったの。一緒に食べよう」
「あぁ、もちろん」
どこかぎこちない梨々香ちゃんだけど、源之助さんは嬉しそうに笑顔を浮かべる。
その様子を見て、ゆっくり部屋を離れた。
源之助さんが1番喜んでくれるのは、やっぱり子どもと話したり一緒の時間を過ごすことだと思う。
特に梨々香ちゃんとの時間は…。