私のご主人様Ⅳ
「…ご、……………かぃ………」
「誤解?何が…」
意識を懸命に保とうとしているのか琴音の顔が歪む。
それでも、それ以上話せないのか。いくら待っても次の言葉は出てきそうになかった。
「…俺の言葉なんか、信じねぇとは思うけど、聞くか?」
「疾風、やめろ」
「いいや、おやっさん。あいつは知るべきだ。それに、お嬢さんはそれを望んでる…な、そうだろ?琴葉ちゃん?」
舛田の言葉を遮ろうとした父親を無視して舛田は口を開く。
そして、問いかけられた琴音は弱々しくも頷いているように見える。
舛田に視線を向ける。俺の視線を受けた奴は意図を読んだのか、口を開き始めた。
季龍side end