私のご主人様Ⅳ
「まぁまぁ、琴音さんのおかげでいつもとは違うお誕生会になりそうですし」
「そうだぞ、琴音。普通の誕生会って感じだ」
田部さんと平沢さんにまで慰められる。
今までどんな誕生会だったのか逆に気になるところだけど、そんな話は後まわし。
改めて源之助さんの誕生会を再開。
本当なら、季龍さんたちも一緒にお祝いできればよかったのに…。
それを誰も言わないのは、口にすることでその寂しさや心配が込み上げてきてしまうから。
だから、あえて明るく振る舞って笑っていた。
「そういえばことねぇって誕生日いつなの?」
不意に梨々香ちゃんに聞かれ、呆ける。でもその間に視線が集まる。
「そういやぁ聞いたことなかったな」
「調べ忘れていましたね」
あ、あれ?今日は源之助さんのお誕生会だよね?なんで私の誕生日を聞く気満々なんだろう。