私のご主人様Ⅳ
琴音を抱き上げ車から飛び降りる。
1番近くの入り口に飛び込むと、一瞬の沈黙の後、悲鳴がとどろく。
そんなことに構ってる時間はねぇ。早く、早く医者を!!
「ッこちらに!!」
「先生!!!先生!!!」
看護師たちが一斉に動き出す。
1人の看護師の誘導に従って歩き出す。ものの1分足らずで医者が次から次に駆けつけてくる。
どの医者も同様に息をのみ、中には蒼白になる奴もいた。
「ッすぐにレントゲン!手術室確保して!!」
1人の医者の言葉に一斉に動き出す。
声をかけた医者琴音の首筋に触れて眉を潜めた瞬間、心臓マッサージを始めた。
「…電気ショク持ってきて!」
「っはい!!」
また慌ただしく動いていく。なのに、この医者だけはどこか静かだった。