私のご主人様Ⅳ
手術の末、何とか一命はとりとめたが、未だに予断は許さない。
いつ、どうなるか分からない状況は変わっていない。
手術後に琴音の面会も叶わないまま、俺の退院が決定した。
「…少しずつではありますが回復傾向にはあります。ですが、現状維持のままといった方が正しいでしょう」
「…そうか」
「…会われますか?」
「は?」
思わず耳を疑った。
面会、出来るのか…?ほとんど回復していないのならば、まだ会えないはずだ。
…顔を見れる程度にはなった、そういうことなのか?
「面会出来るのは5分です。3人までなら入れます。どうされますか?」
「…今しか出来ないのか?」
「1日5分です。それ以上は認められません」
「分かった。すぐに戻る」
一旦席を外す。
病室に戻れば片付けを終えた信洋と平沢が待っていた。