私のご主人様Ⅳ

私、また変なことした…?

さっと血の気が引いていくのを感じていると、源之助さんはスマホを机に置くと、湯飲みを片手にとる。

それを見つめていると、あろうことか源之助さんはそのスマホにお茶をかけてしまった。

「!!?え、うわ!?」

机の上びしょびしょ!?って違う!その前にスマホ壊れる!!

咄嗟にタオルを持ってきて大急ぎでスマホを救出しつつ、机の上に広がったお茶が床にこぼれないようにタオルで押さえる。

でも、努力むなしくスマホは電源ボタンをどれだけ押してもうんともすんとも言わなくなってしまった。

あーあ。これもうダメだ…。データは入ってないだろうけど、季龍さんとの連絡手段なくなっちゃった…。

源之助さんを見つめると、ニコニコしたまま表情を崩さない。

何を考えているのか分からないその顔にゾクッと悪寒が走ったのは気のせいじゃないと思う…。
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