私のご主人様Ⅳ

「っん!?」

「…」

開けたばかりの目を即座に閉じる。

逃がさないというように頭と腰に回された腕の力は強くて、離れない。だんだん頭がぼんやりして、何をされているのか分からなくなっていく。

「ひゃ!?」

っな、何!?

ぼんやりしていた頭が覚醒して、目を覚ます。あ、あれ?季龍さんどこ触って!!?

「若!盛るな!!」

怒鳴り声と同時に響いた鈍い音。

季龍さんの頭を叩いた信洋さんは、顔を真っ赤にさせていた。対する季龍さんは知らん顔だ。

「…ックス」

「ん!?ここちゃん何笑ってんのかなぁ?」

「あははっ」

再会はもっと嬉しくなるんだと思ってた。でも、あまりに普通に振る舞うから、再会の喜びはそれほど感じなくて、また当たり前にあなたたちが傍にいるだと、安心してしまった。
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