私のご主人様Ⅳ
「暁…くん?」
「若に睨まれた。持ってっただけなのに…」
「…」
季龍さん、そんなに不機嫌なのは、眠いのかお腹が相当減っているんですか…。
さっさとお昼を仕上げることにして、暁くんと黙々と動き続けた。
作り終えた頃にタイミングよく戻ってきた青海さんは、別に用意しておいた特盛の牛丼とうどんもその場で食べ始めた。
まだ雪の壁を撤去しきれていないらしく、食べたらすぐに出るとのこと。
青海さんを台所に残して、暁くんが季龍さんたちの分を運び、私は梨々香ちゃんのもとに向かう。
もちろん、寝ている信洋さんと森末さんの枕元に置手紙をしておいた。
「あ、ことねぇありがとう!」
1人で待っていてくれたらしい梨々香ちゃんと机を挟んで向かい合ってお昼を食べ始める。