私のご主人様Ⅳ
「ッフー」
「ビクビクッ」
うひゃあ!!?耳に息を吹き掛けられたっ!
ダメだッここは危険だ!!
季龍さんの腕の中から逃げ出そうともがくけど、あっという間に押さえられるどころか、抱き上げられてしまう。
赤信号!!絶対危険です!!
「ことねぇ!」
梨々香ちゃんに顔を向けてはっとする。
忘れてない?と言わんばかりの顔に、肩身が狭くなりそうだ。
大人しくなると、季龍さんは怪訝そうな顔をしながらも収まりのいい場所に私を閉じ込めてしまう。
「お兄ちゃん!ことねぇのお部屋に布団あるからね!」
「は?」
「!?」
梨々香ちゃん何を!?まさかお昼まで大人しかったのって、何かたくらんでたんじゃ…。
さっと血の気が引いていく感覚を味わっていると、あろうとこか体が浮く。季龍さんを見れば、表情こそ変わらないものの、部屋を移動する気満々だ。